SHOWL ROPE COAT

2017.10.25
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本日は今期要注目のコートから

 SHOWL ROPE COAT をご紹介致します。

襟には希少性の高いアストラカンを贅沢に用いたダブルプレスト仕様。

通常のカジュアルラインの生産工程では到底不可能な時間と技術を注いだ

他ブランドでは真似の出来ない無二な逸品に仕上がりました。

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1PIU1UGUALE3 : SHOWL ROPE COAT 

– DOUBLE BEAVER / ASTRAKHAN 

MRC068    WOL054

size : Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ

¥190,000+TAX

飛行服関連の資料を探っていると、1910年代から1920年代にかけての飛行士は

革製のコートを身に纏っている。

ライト兄弟が1903年に大空を手中に収めてから、その代償として

寒さに耐えられる重厚な革のコートが必要になった

飛行機と同時期に普及し始めたオートバイや車(当時はオープンカー)用の

レザーコートやゴーグルが飛行用にも活用できた

この頃イギリスやアメリカで『アビエーターのための衣服』という見出しが見られた

より速く、より高く飛ぼうと試みた男達にとっては防寒対策も重要で動き易く

腰が隠れるコート型が防寒性に優れており多くの支持を得ていた

1940年代前半に米海軍で採用されていた輸送機用のフライングレザーコート

上質でありながらタフな素材を使用し機能性をも兼ね備えたこのレザーコートは

襟にムートンを用いたダブルプレスト仕様。

附属するベルトでウエストを絞る仕様で当時とすれば

タウンユースに於いても十分通用するコートであった

英国がルーツとされるだけありオリジナルモデルも立体的に構築されているが

使用素材の物性までも計算した113originalマニピュレーションによる面積移動により

地の目をずらすことで通常のパターンでは表現できない

立体的なシルエットを構築しさらなる高みに押し上げている。

素材には尾州のタスマニアウール100%の原料を使用した経緯1/16のメルトンを選定

18.5マイクロンの原糸を使用して二重織を製織 タスマニアウールは

オーストラリア内で生産されているウールの内の約3%程で

特に高級とされているウールである。

縮絨と起毛加工を幾度と繰り返し生地の厚みと風合いを作り表面の毛羽を

一定に刈り揃え最終プレスで押さえる事で重工な肉感に上品な印象を演出

表面をビーバー仕上にしているため、

生地の腰が抜け滑らかな風合いと光沢が特徴である

毛足を一定に刈り揃えパーマメント加工を施しているため、

着用時の毛並の乱れが少ない。

尾州はイギリスのハダースフィールド、イタリアのビエラと並ぶ

世界三大高級ウール織物産地でる。

大きめの襟には贅沢にもアストラカンの毛皮を数枚使用

アストラカンとはアジア中西部の羊の地方品種であるカラクール種の胎子または

初生子の皮の事で中央アジア原産のヒツジの品種である

おもな輸出港がアストラハンであったのがこの名の由来である

生後間もない子羊の毛皮がアストラカンと呼ばれるれ漆黒の高級毛皮として

世界的に有名であり羊の高級な毛皮の通称にもなっている

毛は光沢があり縮れており乾燥や酷寒・酷暑に耐え、寄生虫にも強く

世界最古の家畜ヒツジの一種と考えられている非常に高級な毛皮とされている。

当時から現代に至るまで民間衣料品には軍用品からの影響が大きくこの頃から

ミリタリーウェアは非常に完成度の高い衣料品であったことを裏付けている

その昔、米国で産声を上げた軍服は英国の軍服から影響を受けており

本モデルも例外ではない、附属には水牛釦を使用

裏地はキュプラと綿糸を使いジャガードで龍柄を表現

キュプラのしなやかさと静電気を起こしにくい特徴と

綿の吸収性を兼ね備えた裏地となっている。

縫製は熟練の職人の技術を必要とし縫い代調整・芯貼り・中間アイロンなど

細部にまで注意を払った工程を経ている

これは通常のカジュアルラインの生産工程では到底不可能な時間と技術

そしてノウハウを持って立体的に構築するオートクチュールに限りなく近いプレタポルテといえる。

まさに113originalマニピュレーションの真骨頂である

明確なイメージの元に生み出される絶対的クリエーションは

高度な縫製技術を持った職人の匠の技の結晶であり

素材の組成と物性・職人の技術を熟知した上で完成するパターンに加え

イメージを完全に理解しパターンを再現する高度な技術があるからこそである。

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